妊活講座でだいたい毎回質問を受けるのが、甘いものやお菓子に関すること。
「妊活中は、お菓子はやめたほうがいいんですよね？ でも無性に食べたくなって…」「食べないほうがいいと思いながらつい食べちゃって、それで後悔するんです…」といったお話をよく聞きます。
私も甘いものが大好きです。だから妊活中も無理にお菓子をやめるということはせず、適度に食べていました。
私の経験も含め、管理栄養士の視点から「妊活とおやつ」についてお伝えします。
妊活中にお菓子は食べないほうがいい？
甘いものには糖質(糖分)が含まれています。
この糖質は体のエネルギー源になるので、体には必要です。
ただし糖質はその量が多すぎると、血糖値が上がりやすくなり、高血糖状態になります。
この高血糖の状態が頻繁にあると、ホルモンバランスが乱れることにより排卵が乱れたり、ひいては卵子の質が低下するといった不妊の原因になることがあります。
つまり、糖質の多いお菓子の食べ過ぎは高血糖状態になりやすくなるため、不妊につながる可能性があるのです。
なので教科書的には、妊活中は甘いものの食べすぎには気を付けたほうがよいということになります。
でも、妊活はストレスの連続ですよね。お菓子は食生活に楽しみを与えてくれるもの。おやつを食べることでストレスが少しでも軽減できるなら、私は食べてもいいと思っています。
でも、食べ方が大切です。
お菓子を食べるタイミング
私自身は、妊活中は会社員。
当時の私のお菓子の食べ方は、3時のおやつの時間ではなく、ランチ後すぐに食べること。
コース料理のデザートの感覚で食べるのです。
この食べ方は、1日の血糖値が上がる山を朝食・昼食・夕食の3回とし、その3回以外の時間帯の血糖値を下げるという方法です。
もし3時のおやつなど、食事と食事の間にお菓子を食べるとしましょう。
昼食後、しばらくすると血糖値は下がり始めます。この下がり始めたところで3時の甘いおやつを食べてしまうと、下がりきらないうちに血糖値は上がり、それがまた下がりきらないうちに夕食を食べてまた上がるという、高血糖の状態が一日続いてしまう可能性があります。
だらだらと血糖値の高い状態が続くというのは、よろしくありません。
妊活中は和菓子と洋菓子、どっちがおすすめ？
一般的に和菓子の方がヘルシーだというイメージがあるかもしれませんが、和菓子のほうが糖質が高くなる場合もあります。
たとえば、大福とシュークリームはカロリーは一緒です。
でも糖質で比べると、大福の糖質は約50gに対してシュークリームは約25gと、シュークリームの方が1/2です。ただ、脂質で比べると逆。大福は0.3gでシュークリームは約10gと、大福の方が格段に低脂質です(100gで比較)。
糖質もとり過ぎはよくないですが、洋菓子に多く含まれる動物性脂肪も、摂りすぎると排卵を乱す原因になりかねません。
よって、和菓子も洋菓子もどっちもどっち。
私は、食後すぐに食べる分には、お菓子の種類は和菓子でも洋菓子でも問わず、食べたいものを食べていました(ただし、活動量が減る夕食後に食べることはなるべく控えていました)。
3時のおやつに小腹が減る場合
できれば糖質が少なく、血糖値が上がりにくいものがおすすめです。
私の場合は、夕方に小腹が空くことが多かったので、その場合はナッツやベビーチーズなど、糖質が少なく血糖値が上がりにくいものを食べていました。
チョコレートは食べてもいい？
また、よく質問をされるのが「チョコレートはどうですか？」ということです。
詳しくは「妊活中のチョコレートの食べ方」にありますが、妊活中にチョコを食べるのであれば、高カカオチョコレートをオススメしています。
チョコレートが好きな方は多いと思います。実際、「妊活中にチョコレートはどのくらいなら食べてもいいですか？」というご質問を受けることがあります。 私もチョコレートが好きです。不妊治療中、会社のデスクの中にチョコをしのばせていました。 […]
妊活中のおすすめお菓子・おやつ
コンビニで手軽に手に入るおすすめのお菓子や、妊活おやつレシピをご紹介します。
妊活でおすすめのコンビニお菓子
食後すぐにおやつを食べるのがおすすめとはいえ、「でも、食後じゃなくて3時にお菓子を食べたい！」と思う方も多いはず。
その場合は、なるべく血糖値の山を高くしないよう糖質が10g以下のものを目安に選ぶと良いでしょう。
その点、ロカボ(ローカーボ＝低い糖質)マークがついているロカボスイーツは、だいたい糖質が10g以下におさえられており、おすすめです。
ロカボマークはこちらです。このマークがついていればOKということです。
たとえばこれはナチュラルローソンの「小麦ブランのチョコチップクッキー」ですが、1袋で糖質は5.5g。
※画像はナチュラルローソンのHPより
これはセブンイレブンの「低糖質 ココナッツチョコレート」。
こちらも糖質は10g以下です。
※画像はセブンイレブンのHPより
無印良品でも、マフィンやドーナツ、サブレやチョコレートなど、糖質10g以下のお菓子が販売されています。
「焼き芋＋バター」は、妊活おやつ
さつまいもはお通じをよくするというイメージがある通り、食物繊維が多い食材です。
さらに、食物繊維とダブルの作用で便秘予防をサポートしてくれるのが、さつまいもにしかない成分のヤラピンです。
さつまいもを切ると皮の近くから白い液体がでるのを見たことはありませんか？
これがヤラピン。
ヤラピンは、皮や皮の近くにたくさん含まれます。これが便をやわらかくして、腸のぜんどう運動も活発にしてくれる作用があるのです。
つまり、皮付きで食べられる焼き芋は、腸の健康のためにも良いということになります。
そのうえ、さつまいもには妊娠ビタミンともいわれるほど抗酸化力が高いビタミンEも豊富。
このビタミンEは油分と合わせると吸収率がアップするので、焼き芋にバターをつけて食べるというのもおすすめになります。
干し芋＋チョコの組み合わせがおすすめ
また、干し芋もおすすめです。
干し芋も焼き芋と同じく、食物繊維やビタミンEが豊富に含まれるうえ、妊活に欠かせない鉄分もとることができます。
たとえば、干しいもだけを食べるのは味気ない場合は、干しいもとブラックチョコレート(高カカオチョコレート)を組み合わせるという手も。
チョコの油脂分で干し芋のビタミンEの吸収が高まります。
干し芋に溶かしたチョコレートをつけて乾かすと、このような感じのちょっとしたスイーツになりますが、ちょっと面倒ですよね…。
私はもっぱら、干し芋と高カカオチョコを一緒に口の中に放り込むという食べ方をしています(笑)。
妊活中のお菓子レシピ
お菓子作りがお好きな方だけでなく、苦手な方でも作れる簡単お菓子レシピです。
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