妊活中、家ごはんを簡単に栄養アップする方法

働く女性が増えている現代、妊活されている方、妊娠中の方も例外ではありません。私の主宰する妊活講座、マタニティ講座でも参加くださる8割は働く女性です。

そうすると難しくなるのが、日々の食事作り。疲れて帰ってきて、それから自炊をするのはとっても大変。だからといって外食やテイクアウトばかりに頼ると栄養が偏ってしまう…。

私も妊活中や妊娠中は会社員でした。そんな私の経験も含め、ちょっとした工夫で家ごはんを栄養アップするコツをお伝えします。

作り置きじゃなくて、茹で置き、切り置き

作り置きがブームになっていますが、働く女性からは「出かけたいから週末作り置きするのは難しい」「週末くらいは休みたい」という声を多く聞きます。
私もそうです。週末にまとめて家事をしたり出かけてしまったりすると、なかなか週末に作り置きをする時間はとれません。

そこで私が提案しているのは、「茹でおき」や「切りおき」です。

週末作り置きはできなくても、ほうれん草やいんげんを茹でて切っておく、ブロッコリーを茹でておく、貝割れを切ってタッパーに入れておくという具合に、なにか1つでも2つでも食材を使いやすい状態にしておくのです。

そうすると、例えば朝食で目玉焼きを焼いているフライパンの隅で、ほうれん草の茹でおきを軽く炒めて塩、こしょうするだけで、副菜が一品完成!

また、味噌汁の具が今まで豆腐だけだったとしても、貝割れの切りおきがあれば、簡単に野菜がプラスできますし、ほうれん草のお浸しも、茹でほうれん草にだし醤油とかつおぶしをかければできます。

ほうれん草のお浸し

このように、なにか1種類でもこんなストックがあると便利なうえ、栄養もプラスしてとれるようになります。

 

ちなみに、ほうれん草などは冷凍野菜を使用してもOKです。その理由はこちらをご覧ください。

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Q. 基本は生野菜を買うようにしていますが、時短になるので最近はほうれん草、小松菜、ブロッコリー(すべて国産)は冷凍物を買っています。 とくに、ブロッコリーは臭みがなく味も美味しいのですが、やはり冷凍ではなく生を買った方がいいの[…]

冷凍ブロッコリー

 

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買う食材を毎週変える

妊娠率を高める食生活の調査、健康な子どもを産むための食事の調査など、数多くの研究がなされていますが、様々な研究報告を目にするたびに、結局はバランスの良い食事でいろいろな栄養素をとることが大切なんだなと感じます。

でもバランスのよい食事って、なかなかできないんですよね…。
わかっちゃいるけど実行に移すのは難しい、ではありませんか?

そこで、少しでもいろいろな栄養素をとるためにこんな習慣はどうでしょう?

スーパーで買い物をするとき、いつも同じ食材、自分が好きな食材を買いがちではありませんか?

私は、家ごはんで簡単にいろいろな栄養をとるには、「買う食材を毎週変える」ことをおすすめしています。

例えば、今週ほうれん草を買ったなら、来週は小松菜、再来週は春菊を買うといったように、同じような食材でも違った種類を買うのです。

ほうれん草は小松菜よりも葉酸や食物繊維が多い、小松菜はほうれん草よりも鉄やカルシウムが多いといった特長があるので、同じ青菜のお浸しを作るのでも、とれる栄養が違ってきます。
また、今週は味噌汁に豆腐を使ったから来週は厚揚げを入れるとすると、とれる鉄分やカルシウム量は3倍以上になります。

こうやって週替わりで食材を変えれば、1か月トータルでみると幅広い食材から色々な栄養成分がとれるようになり、栄養バランスが自然と調うようになるのです。

食生活は”がんばりすぎない”が子宮にも赤ちゃんにもいい

食生活をがんばりすぎている方がいます。

「早く妊娠したいから」、「お腹の赤ちゃんのため」と、オーガニックにこだわって家計が苦しくなってしまったり、添加物を必要以上に怖がって食べるものの幅をせばめてしまったり。

人間の体は、ストレスを感じると自律神経が乱れて交感神経が優位になり、血管がキュッと収縮します。
すると全身の血流が悪くなるので、例えば子宮の血流が悪くなって十分な栄養が行かずに着床しにくくなったり、妊娠中であれば胎児に届けられる酸素や栄養が不足してしまい、流産や早産の原因につながることも。

がんばりすぎず、おおらかな気持ちで食事を楽しんでください。だって、食事は毎日のことだから。

家ごはんも、中食やテイクアウトを活用しつつ、「今日のメインはテイクアウトだけど、野菜のおかずだけは一品作った」といったように、無理なくできる範囲で、ちょっとがんばりましょう。その「ちょっと」の積み重ねが大切だと思います。

参考)日本食品標準成分表2015年版(七訂)