人工授精をされている方へ、私の後悔から伝えたいこと

私は人工授精も体外受精も経験しています。
一般的に、人工授精の1回あたりの妊娠率は5-9%ほど。このうち出産まで至るのは8割程度です。

また体外受精に関しては、最新の集計によると(2018年)、1回当たりの出産率は30歳前後は2割台ですが、34歳で19%と2割を切ります。
そして40歳では1割を下回ります。
そう、女性は加齢により妊娠しにくくなるのです。

私は37歳で人工授精をスタートしました。
当時、医師には6回やって妊娠できなかったら、年齢的にすぐに体外受精にステップアップをした方がいいとアドバイスをされていました。

でも私は当時、仕事中心に生活をしていました。
やれば毎月できる人工授精を、ダラダラと1年以上もかけて6回やりました。
一度も妊娠陽性反応は出ませんでした。

そして39歳になってようやく体外受精にステップアップしたのです。

今思えば、本当に時間を無駄にしたと悔やんでいます。

その後体外受精専門の病院に転院し、医師から最初に言われたのは「人工授精で妊娠できる人は、自然妊娠できる人です。女性は妊娠できるタイムリミットがある。時間を無駄にしないよう、すぐに体外受精をしましょう」でした。

体外受精専門のクリニックですから、当然、体外受精を重要視しての言葉だとはわかります。
でも、今は心からそうだと思います。

人工授精にトライされていて、なかなか陽性反応が出ない方、私は老婆心ながら早めに体外受精にうつったほうが良いと思います。

人工授精には心身の負担が少ないというメリットがあります。金額も一回当たり数万円ほどで行えます。
一方、体外受精は心身の負担、お金の負担がかなり大きくなります。
旦那さんの理解も必要です。
私も仕事と体外受精の両立に相当苦しみましたし、当時は1万円が安く感じるほど大きな額をつぎこみました。

だから安易に体外受精をすすめることは決してできませんが、時間は刻々と過ぎていくし、時間を取り戻すことはできない。

体外受精にステップアップしたときに、私は原因不明の不妊症だと言われ、その原因のひとつとしてピックアップ症候群の可能性があるといわれました。
ピックアップ症候群とは、なんらかの理由で排卵した卵子が卵管に取り込まれないことで、精子がいても受精ができない状態をいいます。
ピックアップ症候群かどうかは検査で調べることはできないので、あくまでも可能性にはなりますが、もしそうだった場合、いくら人工授精をしても妊娠することはできません。

だからもし、原因不明の不妊症で人工授精で成果が出ずに悩まれている方は、いろいろな条件がクリアできるのであれば、できるだけ早く体外受精をされたほうがいいと思います。

私の妊活の後悔がどなたかのお役に立てればなあと、ちょっと書かせていただきました。

参考)読売新聞 2020年10月20日(火曜日)