【管理栄養士監修】妊娠中、らっきょうを食べても大丈夫?

妊婦の方から「らっきょうを食べても大丈夫でしょうか?」というご質問をいただくことがあります。

らっきょうは独特の強い風味があるので、「食べないほうがいいかな?」と思われる妊婦さんの気持ちはわかります。ただ、結論としては食べても大丈夫です。
※注意事項は下記をご覧ください。

 

妊娠中は「カレーにらっきょう」がおすすめ!

らっきょうといえば一般的には甘酢漬けで食べることが多いですよね。

そして、カレーのトッピングとしても定番。
今どきのカフェなどのカレーにはらっきょうが付いていないこともありますが、ぜひらっきょうを食べてもらいたい理由があります。

それは、らっきょうが食物繊維の宝庫だから。

生のらっきょうにはなんと、100g中20.7gもの食物繊維が含まれます。甘酢漬けになるとグンと減ってしまい、残念ながら2.9gにはなりますが、それでもキャベツの1.5倍以上の含有量です。

とくに妊娠中は便秘になりやすくなります。
そのため、便秘予防・便秘改善のために食物繊維を積極的にとることが大切に。

その点、一度に食べる量は少量ではありますが、カレーを食べるときは昔ながらの食べ方で、らっきょうの甘酢漬けをトッピングすることをおすすめします。
ちなみに、CoCo壱番屋とかゴーゴーカレーなど、外食でもらっきょうのトッピングを追加することができますよ。

 

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妊娠糖尿病予防に有効な水溶性の食物繊維が多い

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
簡単にいえば、不溶性食物繊維は便を排出しやすくする働きが、水溶性食物繊維は腸内環境を良くするという働きの違いがあります。

よってどちらの食物繊維もとりたいのですが、水溶性の食物繊維は効率よくとれる食材が多くなく、なかなかとりにくいのが現実。

とくに水溶性食物繊維は食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれるため、妊娠中であれば妊娠糖尿病予防に役立つというメリットもあります。

で、もうおわかりの通り、そんな水溶性食物繊維が多く含まれているのが、らっきょうです。

ただ、いくら体に良いといっても食べすぎには注意が必要です。

 

らっきょうは食べすぎに注意

らっきょうには強い臭いがあります。この臭いの正体は、玉ねぎやにんにくにも含まれるアリシン(硫化アリル)です。
アリシンは血行を良くしたり疲労回復を早めたり、胃もたれの解消や食欲増進などさまざまな働きがあります。

よって、適度に食べる分には体に有効ですが、一方で作用が強いので、食べすぎると逆に胃もたれなどを起こしてしまうこともあります。

妊娠中やとくにつわりの時期は、胃腸の働きが低下しやすくなります。その強い作用で気持ちが悪くなってしまったり、胃痛が起こる可能性があるため、一日数粒を目安にしましょう。

家庭でらっきょうを漬けたなら、やって欲しいこと

もしご家庭でらっきょうを漬けていらっしゃる方がいらしたら、漬け汁もぜひ活用してください。

なぜなら、水溶性食物繊維は水に溶けるので、多くの量が漬け汁に流れ出ています。ドレッシングなどに活用できますので、捨てずに活用するのがおすすめですよ。

参考)日本食品標準成分表2020年版(八訂)

旬の野菜の栄養事典(女子栄養大学名誉教授 吉田企世子監修/X-Knowledge)

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